先日、新潟の湯沢で行われた勉強会に参加しました。
その日は湯沢のホテルに宿泊したのですが、
一緒に参加した仲間が
『明日、土合駅(どあいえき)に行きたんだよね~』
と言いました。
私自身、土合駅がどんな駅か知らず、
なぜ仲間が行きたがるのか分からなかったので
ネットで検索してみました。
すると、「モグラ駅」「まるで秘密基地」「日本一」など
興味をそそるような言葉がたくさん目に飛び込んできました。
さらに情報を収集していくと、
この駅は駅舎から下り線のホームまで
400段もの階段を10分ほど降りないと到着しないようで、
画像で確認すると階段状のトンネルのようになっていました。
『これは行くしかない‼』ということで
私を含めた仲間3人で、
宿泊した翌日に土合駅に行くことにしました。
土合駅は越後湯沢駅から上越線の水上方面へ
各駅停車に乗って4つ目の駅です。
各駅停車に乗車したのですが、
トンネルに入ったら“ゴーゴーゴー‼”と物凄い音がして、
かなりスピードを出しているような感覚で
暗闇の中でジェットコースターに
乗ったような恐怖を覚えました(笑)
このトンネルは清水トンネルという名称で
川端康成氏の小説「雪国」の冒頭
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の
トンネルらしいですね。
美しく描写されている小説「雪国」ですが、
当時、川端氏も私と同じように
物凄い音がする列車に乗って恐怖を覚えたに違いないと、
勝手な想像をしました。
なが~い清水トンネルを抜けて、
ようやく目的地の土合駅に到着しました。
到着したのは上り線のホームで、
すぐ近くに駅舎がありました。
無人の改札を出て駅前のカフェでひと休みし
いよいよ下り線のホームに向かうことにしました。
改めて無人の改札を通過し
100mほどある薄暗い連絡橋を進むと
まっすぐ地下に続く長い階段が
暗闇の中に姿を現しました。
↑連絡通路①
↑連絡通路②
↑まっすぐに下方へ伸びた階段
あまりにも長い階段のため、先のほうまで見えません。
見事なまでにまっすぐな階段を
ゆっくりと降りていきました。
地下へ続く階段なので太陽の光はなく
鍾乳洞に入ったようにひんやりとしていて
秘密基地と呼ぶに相応しい空間でした。
目的地の下り線ホームは湿度が高く感じましたが
気温が低いのでカビ臭いことは一切ありませんでした。
一年を通して大きな気温の変動がないことから
クラフトビールを熟成する場所としても
利用されているようでした。
↑下り線のホーム
↑上り線のホーム
こんな異空間があることを知ると、
なぜ駅舎から地下70mの場所にわざわざホームを作ったのか
疑問に思い始める訳です。
そこで帰宅後に、その訳を調べてました。
川端康成氏が小説「雪国」を記した頃、
上越線はまだ単線運転でした。
しかし、
戦後復興にあわせて旅客・貨物ともに需要が激増し、
複線化するためにもう一本のトンネル(新清水トンネル)が
掘られました。
新清水トンネルは既存の清水トンネルより
4割近く長くなったため
新清水トンネルのトンネル内に
土合駅の下り線のホームを設置することとなり
結果として駅舎から地下70mの離れた場所になった
ということで納得できました。
異空間を体験したい方は、
ぜひ行ってみてください‼
土合駅前の喫茶店(店名:ANDo&CAFE)も
おすすめですよ。
↑ANDo&CAFEさん
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